西川のコンディショニングマットレス[エアー]~『フィットラボマットレス』『マニフレックス』や『ムアツふとん』との比較論~

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・目次
1.コンディショニングマットレス[エアー]取り扱い始めました
2.私の惚れた逸品『フィットラボマットレス』
3.[エアー]=『ムアツふとん』を進化させたマットレス
4.『フィットラボマットレス』と[エアー]の比較
5.スタイリッシュなデザイン
6.[エアー]と『マニフレックス』の比較

この記事は
初出 2020年5月3日
加筆・修正 2020年6月20日
修正 2021年2月8日

1.コンディショニングマットレス[エアー]取り扱い始めました

まるで『冷麺始めました』みたいなノリですが、とにかく西川のコンディショニングマットレス[エアー]の取り扱いを始めました。

2019年2月1日付けで、西川が新しくなり(西川産業株式会社、西川リビング株式会社、株式会社京都西川の3社が統合し、新たに西川株式会社が誕生)ました。

そして2020年の3月に西川チェーンも統合(西川チェーンと大阪西川チェーンが統合)しました。それを受けて当店も新しい西川チェーンの一員となり[エアー]が取り扱えるようになりました。

それを受けて、当店では下記の5モデルを全タイプディスプレイしました。もちろん全てご体感いただくことが可能です。

[エアー01](ベーシック、ハード)
[エアー03](ベーシック、ハード)
[エアーSI](レギュラー、ハード)
[エアーSX](レギュラー、ハード)
[エアーSXエアサイクロン内蔵三つ折りタイプ](レギュラー、ハード)

それぞれ構造が異なるので、その違いを理解するのがなかなか大変ではあります。

お客様に違いをきっちりご説明できるよう、時間がある時に寝比べをして、頭の中に寝心地のマトリックスを作っているところです。

2.私の惚れた逸品『フィットラボマットレス』

[エアー]は、当店で主力に扱っている『フィットラボマットレス』とは従兄のような関係だと私は思っています。

『フィットラボマットレス』は、その前身である『快圧空間敷きふとん』と併せて、私が入社した2003年以来17年間にわたってずっと力を入れて販売し続けてきました。まさに私の惚れた逸品です。

これまでの累計販売台数は2,000台を軽く超えており、私はフィットラボマットレスのことを知り尽くしていると言っても過言ではありません。

そのため、私にとって『フィットラボマットレス』の従兄にあたる[エアー]もまた、全く未知のマットレスというワケではありません。

3.[エアー]=『ムアツふとん』を進化させたマットレス

健康敷きふとんとしてロングセラーである『ムアツふとん』をご存知でしょうか?

点で支える『ムアツふとん』

昭和46年(1971年)に誕生したムアツふとん。タマゴ状の凹凸構造により、点で支える敷きふとんとして、かつて一世を風靡しました。そして今なお現役です。健康敷きふとんの先駆者と言えるかもしれません。

『ムアツふとん』をもとに、長年を掛けてそれぞれ独自の進化を遂げたのが、『フィットラボマットレス』と『エアー』ということになります。

なお、西川の公式見解によると、[エアー]の原型は『ムアツふとん』ではなく『健圧敷きふとん』とのことです。しかしながらそもそも『健圧敷きふとん』が『ムアツふとん』を原型としています。そのためやはり[エアー]は『ムアツふとん』を進化させたものというのが本質的だと、私は解釈しています。

4.『フィットラボマットレス』と『エアー』の比較

『フィットラボマットレス』と[エアー]に共通する点としては、
1)素材の異なるウレタンを層状に重ねている
2)特殊な凹凸立体構造を施している
の2点が挙げられます。

フィットラボ キューブKマットレスの構造

フィットラボ キューブKマットレスの断面図、 ①体圧分散層、②寝返りサポート層、③体重支持層

上層にフィット感のある、柔らかめのウレタンフォーム『デュオセルフォーム』を配し、下層に硬めの高反発ウレタンフォームを配しています。

特徴的なのがキューブ状の立体構造です。このキューブ構造こそがこのマットレス最大の特徴であり、フィット感を高める働きがあります。

またお客様の体型やBMIに合わせてキューブのカットサイズを部位ごとに変える『オーダーメイドマットレス』も作れます。

オーダーメイドマットレス

さらに今年の春、より進化させたパラレルキューブからなる『プレミアムオーダーメイドマットレス』も登場しました。

プレミアムオーダーメイドマットレス

[エアーSX]の構造

[エアー]はモデルごとに用いられる素材の組み合わせや構造が異なります。これは上位モデルである[エアーSX]の断面図です。

エアーSXの断面図

複雑に立体構造が施されています。特徴的な素材が図中に赤字で『High-bound layer』と記された部分に用いられている『ソムニフォーム』です。

『ソムニフォーム』は一見すると柔らかいウレタンフォームですが、非常に弾力性に富んでいます。

世の中に存在する高反発フォームの多くは、単に硬いものが多いのですが、『ソムニフォーム』はそれらとは全く一線を画する物性を有しています。

『ソムニフォーム』は、[エアー03][エアーSX]に採用されており、[エアー]に独特のラグジュアリーな反発力を付与しています。エアーを象徴する素材と言えるでしょう。

5.スタイリッシュなデザイン

[エアー]の特徴としてスタイリッシュなデザインが挙げられます。

芯材のウレタン素材にも、カラフルなカラーリングが大胆に採用されています。

こういったデザイン性は、もちろん寝心地とは一切関係ありません。

しかしながら『睡眠』を『楽しむ』という意味では、やはり『ワクワク』するようなデザインはとても重要と言えるでしょう。そして[エアー]はそういった点において、非常に洗練されいます。

[エアー]はグレードごとにデザインが大きく異なります。

しかしながら単に見た目が違うだけでなく、グレードごとに異なった素材を組み合わせて、価格帯によって寝心地の違いが上手く表現されているように思います。

こういった価格帯ごとの品質の差別化は、販売する立場の人間は非常に重要視する部分です(値段の違い=付加価値の違いが説明しやすい)。

いろいろな意味で『[エアー]は非常に良く出来たマットレスである』と言わざるを得ません。

6.[エアー]と『マニフレックスマットレス』の比較

[エアー]と比較されがちなのが『マニフレックスマットレス』です。

ともに数多くの『トップアスリート』に愛用される『高反発マットレス』です。しかしながら両者には決定的な違いがあります。

マニフレックス DDウィングの断面図

上記はフロアマットレス(三つ折り)の上級モデルである『DDウィング』の断面図です。上層にフィット感の高い『マインドフォーム』、下層に高反発素材『エリオセル』を配しています。

①上層=体圧分散層
②下層=寝姿勢支持層
という基本構造からなっています。この基本構造は世の中にある優れたマットレスの多くに採用されているものであり、『フィットラボマットレス』や[エアー]もまた同様です。

しかしながら『マニフレックスマットレス』には『立体凹凸構造』が施されていません。つまりフラットなウレタンのみで構成されています。

ウレタンに凹凸構造を施すことで、ある部分に掛かった圧力が周囲に伝わることなく、その部分で独立的に吸収されることになります。分かりやすく言い換えると『体圧分散性』が高まります。

このため『フィットラボマットレス』や[エアー]の方が、『マニフレックス』よりも『体圧分散性』『フィット感』において優れていることになります。

だからと言って、一概にマニフレックスの方が劣っているというワケではありません。

裏を返せば『マニフレックス』の方が硬めのしっかりした寝心地ということになります。このような寝心地を好まれる方も少なからずいらっしゃいます。

また『コストパフォーマンス』言い換えると『値段のリーズナブルさ』において、マニフレックスマットレスに優位性があります。

マニフレックス メッシュウィング

フロアマットレスのベストセラーモデル『メッシュウィング』はシングルサイズで34,485円(税込)です。これは『フィットラボマットレス』[エアー]のどのモデルよりも廉価です。

従って『お手頃価格で品質の良い高反発マットレスが欲しい』という方にとっては『マニフレックスが最も適するマットレスである』ということになります。

ちなみにこれまで当店では、小さなお子様連れの4人家族でマットレスをご購入される場合、ご両親が『フィットラボマットレス』、お子様が『マニフレックスマットレス』という組み合わせになるケースが多かったです。[エアー]の導入で今後どのように変わっていくか、興味深く見守ってゆきたいと思います。


↑快眠寝具専門店ふとんのせいぶ(西部製綿株式会社)HPへのリンク(外部リンク)↑

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自称『日本一文章を書くのが好きな寝具店社長』

かつてはカネボウで化粧品研究員をしていました(口紅やマスカラの処方開発担当)。現在は縁あって(婿養子)香川県で快眠寝具専門店『西部製綿株式会社』の社長をしています。自称『日本一文章を書くのが好きな寝具店社長』です。広島県出身の熱狂的カープファン。現在53歳ですが、6歳と3歳の男の子のおっさんパパ。しばらくは『寝具』のことだけでなく『子育て』ネタも書くかも(笑)もと研究員だけあって若干理屈っぽいかもしれませんが、出来るだけ読みやすい文章を心がけています。
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