【オーダーメイド枕】よくあるご質問「枕で肩こりが治りますか?」に対する私の答え

このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 目次
    1.枕で肩こりが治るの?
    2.枕は治療器ではありません
    3.肩こりが起こる要因
    4.姿勢の重要性
    5.疲労物質はいつ取り除かれる?
    6.寝姿勢の重要性
    7.枕の役割
    8.肩こり改善のためにオーダーメイド枕は有効

1.枕で肩こりが治るの?

お客様から『枕で肩こりが治りますか?』というご質問をよく受けます。

これは極めて難しい質問でして、一言で簡単に答えられるような問題ではありません。この辺りに関して

自称“日本一”文章を書くのが好きなふとん屋として、
元カネボウの化粧品研究員として、
『正しいことを正しく伝える』というスタンスで、

出来るだけ分かりやすく書いてみたいと思います。

2.枕は治療器ではありません

まず知っておいて欲しいこと 枕は肩こりの治療器ではでは決してありません。

仮にどこかの寝具店で『この枕で肩こりが治りますか?』と聞いてみたとします。

万が一この質問に対して、
『治ります』
という答えがあっさり返ってきたとしら、そのお店で枕を買うのはやめた方が良い・・・と私は思います。

なぜならそのお店は
①ウソをついている(売るために誇大な表現をしている)
②プロではない(正しい知識を持ちあわせていない)のどちらかです。

いきなり身も蓋もない書き方になってしまいましたが、実際そうとしか言いようがありません。

でもその一方で、当店でオーダーメイド枕を作られたことで
『長年続いた肩こりがウソのように楽になった♪』
という方がたくさんおられることもまた事実です。矛盾したことを言っているように思われるかも知れませんね(苦笑)これは一体どのように考えたら良いのでしょうか?

3.肩こりが起こる要因

肩こりが起こる要因、それは『その上に重い頭が乗っているから』

平均的なヒトの頭の重量は『約6㎏』だそうです。

一口に6㎏と言ってもピンと来ないかもしれませんが、ボーリング場にある一番重い球16ポンド=約7.2㎏ですから、 あの重いボーリングの球に匹敵する重さが私たちの首の上には持っているのです。もしそれだけの重量を手(腕)で支えたと想像してみてください。どれだけしんどいことか?おそらく1時間と持ち堪えられないはずです。

ですから普段全く自覚することはないかもしれませんが、私たちの首から肩にかけての筋肉はそのように重い頭を支えるため、すごく頑張っている=筋力を使っている(筋収縮している)のです。

首から肩にかけての筋肉が収縮していることがお分かり頂ける簡単な方法があります。
①まず起きた(立った、座った)状態で首や肩の筋肉を触ってその硬さをチェックしてみてください
②次に寝た状態で首や肩の筋肉の硬さをチェックしてください
硬さが全く違うことがお分かり頂けると思います。もちろん起きた時の方が硬い(筋収縮している)はずです。

4.姿勢の重要性

もしボーリングの球を私たちの腕で持ち上げた時に、一番負担のかからない状態はどのような持ち方でしょうか?

答えは簡単です。垂直(真上)に持ち上げた場合です。傾ければ傾けるほどしんどくなるはずです。

このように考えた時、デスクワークの多い人が肩こりになりやすい理由も説明がつきます。

デスクワークをする時、姿勢は前傾になりやすいので、その分首や肩の負担が増しているのです。ですから肩こりの大きな要因として『姿勢』が挙げられます。ですから『姿勢を良く保つ』=『まっすぐ立つ(座る)』ほど『肩こりになりにくい』というのは知っておいて損はないと思います。

・・・とは言え、いくら姿勢を良く保ったとしても、首や肩は6㎏の重量を長時間支え続けて、その間筋肉は収縮状態が続いているのですから、筋肉の内部に疲労物質が蓄積されていることは間違いありません。

5.疲労物質はいつ取り除かれる?

それではその疲労物質はいつ取り除かれているのでしょうか?
・整体に行った時?
・サロンパスを貼った時?
・マッサージチェアにかかっている時?
もちろんそういった時にも取り除かれているはずですが、

何と言っても労物質が取り除かれているのは夜眠っている時
です。

私たちは夜眠る時、横になります。これには非常に重要な意味があります。この時、私たちの体は重力から解放されているのです。重力から解放されるため筋肉は弛緩します。

そして体内では疲労回復のために必要な様々なホルモンが分泌されています。

ここまで書いたところで、冒頭の『枕で肩こりが治りますか?』という質問に対する答えは半分出ているのではないでしょうか。

6.寝姿勢の重要性

先ほど申し上げた通り、 私たちの首や肩の筋肉は、私たちの重い頭を支えるために働いて(筋収縮して)います。当然筋肉の内部には疲労物質が蓄積されています。その疲労物質を取り除くのは、夜横になって眠っている時です。

この時に重要になってくるのが『寝姿勢』。 首と肩の筋肉を最大限リラックスできる寝姿勢であることが重要です。

どちらの写真が首と肩の筋肉がリラックスできていると思いますか?

誰もが『上の写真(の方がリラックスしている)』と答えるはずです。

下の写真では見るからに首が下がってしんどそうですよね。これでは疲労回復どころか、疲労蓄積ですよ(苦笑)ここでは横向き寝の写真を例に挙げましたが、仰向き寝でも全く同様です。

7.枕の役割

枕の役割は『睡眠時の頭と首を支えて、筋肉が最大限リラックスできる理想の状態(寝姿勢)を保つ』ことです。

首と肩の筋肉のサイクル

昼間の活動時→重い頭部を支えることで筋肉が収縮→疲労蓄積
夜間の睡眠時→横になることで筋肉が弛緩→疲労回復

こういった疲労の蓄積→回復→蓄積→回復のサイクルがうまく回らなかった場合、つまり昼間の疲労が大きすぎるか、夜の回復が少なすぎる場合、いわゆる『慢性肩こり』という状態になります。

8.肩こり改善のためにオーダーメイド枕は有効

ですから、『枕が合っていない』人が『ぴったり合った枕』を使うようになるだけでこういった回復サイクルがうまく回るようになり『肩こりが楽になった』という場合が多くあるのです。

ただ私たちの体はあまりに複雑です。『肩こり』一つを取り上げてみても、他にいろいろな要素が複雑に絡み合っています。この記事では姿勢(昼間の姿勢、寝姿勢)、それに伴う筋肉の疲労蓄積、疲労回復にフォーカスしましたが、それ以外にも冷えやストレスによる血流の問題あるいは医学的な疾患が絡んでいる場合もあるでしょう。

そういった複雑な要素が絡んでいるからこそ安易に『枕で肩こりが治る』といった表現は用いるべきではないと思っています。

それでも、 これまで詳しく書いてきた通り、私たちの体は眠っている時間に疲労を取り除いているのですから

『肩こり改善のために、体型に合った枕を使うことが有効な手段である』

と・・・私はこれまで14年間で4,500人以上の方にオーダーメイド枕をお作りしてきた経験に基づき考えています。


↑快眠寝具専門店ふとんのせいぶ(西部製綿株式会社)HPへのリンク(外部リンク)↑

The following two tabs change content below.

自称『日本一文章を書くのが好きな寝具店社長』

かつてはカネボウで化粧品研究員をしていました(口紅やマスカラの処方開発担当)。現在は縁あって(婿養子)香川県で快眠寝具専門店『西部製綿株式会社』の社長をしています。自称『日本一文章を書くのが好きな寝具店社長』です。広島県出身の熱狂的カープファン。現在53歳ですが、6歳と3歳の男の子のおっさんパパ。しばらくは『寝具』のことだけでなく『子育て』ネタも書くかも(笑)もと研究員だけあって若干理屈っぽいかもしれませんが、出来るだけ読みやすい文章を心がけています。
READ  【オーダーメイド枕】販売ランキングで10年連続全国表彰いただきました

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です