【眠り対談】ふとん屋が頑張ると日本の経済が発展する???

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  • 【目次】
    1.睡眠時間は長ければ長いほど良いの?
    2.眠りってスイッチOFF?
    3.眠りにはリズムがある
    4.寝る子は育つって本当?
    5.成長ホルモンなんて大人には関係ない?
    6.不眠だとガンになる?
    7.ふとん屋が頑張れば日本の経済が発展する???
    8.良く眠ることは、良い人生を送ること

1.睡眠時間は長ければ長いほどいいの?

ふとんのせいぶ(西部製綿株式会社) 社長 石川克幸社長『ヒラ店員さんは昨日何時間くらい眠りましたか?』

ふとんのせいぶ(西部製綿株式会社) ヒラ店員 石川裕美

ヒラ『えぇっと・・・昨日はものすごく眠かったので、夜の10時半に寝て、起きたのが朝の7時だから8時間半くらいですね。』

(注)ここからの会話の中で、ヒラ店員がずいぶんとシロウトっぽいのですが、これは話の都合上、敢えてそういう役回りを演じているだけですので、あらかじめご承知おきください。

社長『結構寝ましたねぇ(笑)。ちなみに、ある調査によると最近の日本人の平均睡眠時間は7時間ちょっとで、30年前と比べて30分も短くなっているらしいですよ。』

ヒラ『それって良くない傾向ですねぇ。』

社長『単純にそうとばかりも言えないのです。睡眠時間と死亡率の関係を調べた別の調査によると、実は睡眠時間7時間の人の死亡率が一番が低くて、睡眠時間がそれより長くても短くても死亡率が高くなるという結果があります。』

ヒラ『げっ!明日から寝る時間を減らさねば・・・』

社長『まあまあ、そんなに心配しなくても大丈夫ですから。睡眠時間が6時間から9時間の間であれば死亡率にそれほど大きな差はないんです。それよりも眠りの質の方が重要なのです。』

2.眠りってスイッチOFF?

ぐっすり快眠

ヒラ『それなら大丈夫!昨日はぐ~っすり眠りました。』

社長『確かに、かなり気持ち良さそうに眠ってました(笑)。ところで、ぐっすり眠ったというのはどういうことか考えたことがありますか?』

ヒラ『???(首をかしげる)』

社長『例えばパソコンのスイッチがオフになっている状態と、ぐっすり眠った状態って同じだと思いますか?』

パソコン4

ヒラ『いいえ、それは違うと思います。私は昨日、美味しいケーキをたくさん食べている夢を見ましたけど、パソコンは夢を見ないと思います。』

社長『なかなか核心を突く(?)コメントがでましたねぇ(笑)。夢を見ているということは、脳が働いているということです。つまり完全にスイッチがオフになっているわけではありませんよね。』

3.眠りにはリズムがある

ヒラ『えっ、じゃあ眠っている時も脳はずっと起きているということですか?』

社長『いえいえ、そういうワケでもありません。この図を見てください。』

眠りのリズム

社長『これは眠りの深さの変化を表したものです。線が下にいくほど眠りが深く、上にいくと眠りが浅いということを示しています。眠りの深い時には脳も体も眠っているのですが、眠りの浅い時には体は眠っていますが脳は起きているのです。そして夢を見ているのは、この眠りが浅くて脳が起きている時なのです。』

ヒラ『なるほどぉ。しかもこれを見ると一定の周期があるように見えますけど。』

社長『そうですね、だいたい90分の周期で深い眠りと浅い眠りが繰り返されます。そして最初の周期が一番眠りが深いので、いかに寝つきを良くするのかが重要なのです。』

4.寝る子は育つって本当?

ヒラ『やっぱり寝つきが良かった時の方が、よく寝た!って感じがしますものね。』

ぐっすり眠って目覚めすっきり

社長『そうですね。寝つきが悪いと長い時間寝たつもりでも翌朝疲れが残っていますよね。そしてそれとは別にもう一つポイントがありまして、実は最初の深い眠りのサイクルに体の中で成長ホルモンがたくさん出ているのです。ですから、昔の人が言った“寝る子は育つ”というのは科学的に根拠がある話なのです。』

5.成長ホルモンなんて大人には関係ない?

ヒラ『おー、昔の人って凄いですねぇ。でも大人の私は、もはや成長していないから成長ホルモンなんて関係ないですよね。』

社長『いやいや、実は成長ホルモンの働きには、新陳代謝の促進というのがあって、この働きで体や肌の若さが保たれるのです。成長ホルモンは別名『若返りホルモン』とか『美容ホルモン』と呼ばれることがあります。』

ヒラ『ええっ!そりゃ大変。今日から頑張って眠らなければ!』

社長『そんなに気合を入れすぎると、交感神経が刺激されすぎて逆に眠れなくなりますよ(苦笑)』

ヒラ『確かに・・・子供の頃、明日は遠足だと思うと興奮してなかなか寝付けなかったですもの。』

社長『精神的なコンディションと眠りってものすごく深い関係があるんです。精神状態が良くないと眠りの質が悪くなるし、逆に眠りの質が悪いと精神状態が悪くなります。』

眠りの質が悪いとストレスに

ヒラ『睡眠不足の時って集中力もなくなるし、何となくイライラしてストレスを感じますね。』

6.不眠だとガンになる?

社長『ストレスはいろいろな病気の原因にもなります。ストレスがたまることで体の免疫力が低下するので、風邪を引きやすくなったり、病気になりやすくなるそうです。』


眠りの質が悪いと免疫力が低下しガンになる?

ヒラ『不眠→ストレス→免疫力の低下→ガンって考えていくと、ちゃんと眠れないとガンになるってことですか?』

社長『(苦笑しながら)さすがにそこまでいくと飛躍しすぎですが・・・ただ日々の眠りの質が良くないと体調が悪くなって、いろいろな病気になりやすくなるのは間違いないと思います。』

7.ふとん屋が頑張れば日本の経済が発展する???

社長『実は・・・不眠に関するびっくりするような数字があります。ある調査によると、不眠によって生じている日本の経済損失、例えば仕事の作業効率の低下だとか、寝不足が原因の交通事故の損害額などを合計すると年間で3兆5千億円にもなるそうです。』

ヒラ『3兆5千億円と言われても何だかピンとこないですねぇ。毎日美味しいケーキを10個ずつ食べたとして、使い切るのに何年掛かるんだろう・・・?』

社長『ヒラ店員さんがどれだけ贅沢三昧をしても、一生のうちに絶対に使いきれないと思いますよ(笑)ちなみに日本の防衛費が年間約5兆円なので、それに匹敵する大金です。』

不眠は大きな経済的損失

ヒラ『す~っごい金額ですねぇ!こう考えると私たちふとん屋が頑張れば、日本の経済が発展するということですね。』

社長『こりゃまた大きく出ましたねぇ!さすがにそこまで言うとちょっと大げさですけど、でも実際のところ、私たちが良い寝具を売ることで、お客様に良い眠りと健康をご提供し、それが社会のお役に立ってゆく・・・と考えると、ふとん屋という仕事はとてもやりがいがありますよね。』

8.良く眠ることは、良い人生を送ること

ヒラ『なるほどぉ・・・それでは最後に一言お願いします。』

良く眠ることは良い人生を送ること

社長『とにかく眠りを大切にしてほしいと思います。ヒトは眠っている間に脳や身体のメンテナンスを行い、そして次の日頑張るための力を蓄えています。ですから『ただ眠ればそれで良い』と考えている人と『少しでもより良く眠りたい』と考えている人では、そのわずかな積み重ねが5年後、10年後にはとても大きな違いになってしまいます。『良く眠ること』はすなわち『より良い人生をおくること』なのです。そのためにより良い寝具をお使いくださいね。

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自称『日本一文章を書くのが好きな寝具店社長』

かつてはカネボウで化粧品研究員をしていました(口紅やマスカラの処方開発担当)。現在は縁あって(婿養子)香川県で快眠寝具専門店『西部製綿株式会社』の社長をしています。自称『日本一文章を書くのが好きな寝具店社長』です。広島県出身の熱狂的カープファン。現在53歳ですが、6歳と3歳の男の子のおっさんパパ。しばらくは『寝具』のことだけでなく『子育て』ネタも書くかも(笑)もと研究員だけあって若干理屈っぽいかもしれませんが、出来るだけ読みやすい文章を心がけています。

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