【ふとん屋という仕事】ふとんの西川が新しく生まれ変わります~平成31年2月1日、西川株式会社誕生~

このエントリーをはてなブックマークに追加

 

国内寝具のトップメーカーであるふとんの西川、実はこれまで3社あったことはご存知でしょうか?
・西川産業株式会社(東京西川)
・西川リビング株式会社(大阪西川)
・株式会社京都西川(京都西川)

この3社が今日(平成31年2月1日)経営統合し、新しく西川株式会社が誕生しました。

そもそも西川は永禄9年(1566年)近江の地にて、初代西川仁右衛門により創業されました。今年で創業453年になります。創業当初の取扱商品は蚊帳、畳表です。その後弓の営業もするようになり、やがて江戸幕府の御用弓師として帯刀をゆるされるようになりました。

寛文7年(1667年)の西川の勘定目録帳(決算書)が残されていますが、これは現存する最古の勘定帳といわれています。

この中には、『法令順守』とか『企業の社会的使命』の重要性が説かれています。今となってはコンプライアンスの重視は当たり前と言えば当たり前のことなのですが、江戸時代からこういった当たり前のことをずっと愚直に守り続けてきたからこそ、西川という会社は450年以上の間、事業を続けることが出来たのだと思います。

またその後、西川は寛政元年(1789年)三ツ割銀制度を取り入れました。これは利益の3分の1を従業員に還元するというもので、このことが従業員のモチベーションアップにつながったであろうことは容易に想像ができます。この点からも西川が古くから先進的な企業経営を行っていたことがうかがい知れます。

西川がふとんの販売を始めたのは、時代は下って明治になってからのことです。その後太平洋戦争が開戦した昭和16年(1941年)12月頃、企業保全(リスク分散)のため大阪、京都にあった支店を分社化して3つの西川となりました。

以外と知られていませんが、3つの西川は資本関係こそありますが全く別の会社であり、取り扱っている商品も全く別です。ところがまさに今日これらが一つに統合され、新しく西川株式会社が誕生します。

当店は大阪西川チェーンとして、西川リビング株式会社の商品を主力に取り扱ってきました。一方で東京西川、京都西川の商品はほとんど扱ってきませんでした。今回の統合により、3社それぞれ別個に展開していた商品群は順次統一化されていくことになります。

また西川リビング株式会社は、何かと当店に対して便宜を図ってくださり、また私は『大阪西川チェーン 四国ブロック長』を務めさせていただくなど、極めて良好な関係性を築いてきました。

今回の新しい西川株式会社の誕生により、当店の西川との関係性に今後どのような変化・影響が出てくるのか?正直なところ今の時点ではまだはっきりと分かってはいません。

しかしながら、5年後がどうなっているか?まったく先の読めない変化の大きな時代。だからこそ、西川もまた大きく変化することを選びました。ふとんの西川のブランド価値を高めるための今回の3社統合、私は前向きに受け止めています。

西川株式会社公式HPはこちら

 

 

 

The following two tabs change content below.

自称『日本一文章を書くのが好きな寝具店社長』

かつてはカネボウで化粧品研究員をしていました(口紅やマスカラの処方開発担当)。現在は縁あって(婿養子)香川県で快眠寝具専門店『西部製綿株式会社』の社長をしています。自称『日本一文章を書くのが好きな寝具店社長』です。広島県出身の熱狂的カープファン。現在53歳ですが、6歳と3歳の男の子のおっさんパパ。しばらくは『寝具』のことだけでなく『子育て』ネタも書くかも(笑)もと研究員だけあって若干理屈っぽいかもしれませんが、出来るだけ読みやすい文章を心がけています。
READ  西部製綿公式PV(プロモーションビデオ)完成しました

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です